Lausanner from Tokyo

スイス、ローザンヌでの家族生活、子育て、夫のEPFL留学、障がいのある人のことなど、リアルな情報を発信します

アパートの隣人のこと~B棟に住む家族と同棟に住む男性~

太陽の光が暖かく、気持ちのいい陽気だったある日の午前中、コーヒーを入れてバルコニーに出てブログでも書こうと外のイスに座った瞬間、突然

女性:助けて!誰か助けて!

という叫び声が聞こえてきました

私は何かの聞き間違いかと思ったのですが、立ち上がって辺りを見回すと、

女性:そう!そこのあなた!今すぐ下に来て!

とわが家と同じ2階のバルコニーから叫ぶ女性の姿が見えて、自分に言われた気がしました

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それでも状況がよく理解できなかった私は、自分のバルコニーから

私 :どうされたんですか?

と聞いて、家を出ることなく事情を確認しようとしたのですが、

女性:とにかく今すぐ下に来て!

と言うに留まり、とりあえず行くしかない状況を察してバルコニーを離れようとすると、わが家の真下に住む若い男性が助けを求める女性のもとに歩み寄る姿が目に入り、そこで初めて自分が呼ばれたのではなかったのだと理解しました

男性とは同じ棟に住んでいることもあって、面識がありました

何ができるかは見当もつきませんでしたが、何となく私も行った方がいいような気がして、男性と合流して彼女がいるバルコニーの下に到着すると、

女性:あなた達、英語を話しますか?

私 :はい、大丈夫です

女性:2歳の赤ちゃんが私がバルコニーにいる間に、バルコニーを出入りする引き戸上の窓のロックを誤って掛けてしまって、外に閉め出されてしまったんです

私 :え?赤ちゃんがロック?

女性は非常に焦っていて、とても早口且つ説明があまりにも端的すぎて、全く状況が理解できませんでした

正直、まさか赤ちゃんがロックできるはずがないだろうと思いました

我々の理解不能状態を察した女性は、さらに

女性:お宅の窓ロックを思い出してみてください。窓を開けるときに、ロックレバーを上から下に回すでしょう?上から下に回すときは大きな力が必要、下から上までしっかり回すときにも大きな力が必要、でも下に向いたレバーは小さな力でも上にポンと跳ね上がるんです。そして、レバーが上に向くと、そこで窓も固定されて動かなくなるんですよ

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その説明を聞いて、ようやく意味が分かりました

今まで生活してきたなかで、窓を開けてその位置で窓を固定することはありませんでしたが、自分が意図しないところでこの状況を経験したことがありました

彼女はバルコニーに用事があって、窓を開けて外へ

赤ちゃんは外に出ないように、ほんの数センチだけ開けた状態で窓のそばを離れた

その間に赤ちゃんがレバーを触ったことで、レバーが下から上に向かって跳ね上がり、その位置で窓が開閉不可能になってしまったというストーリーでした

彼女は自分で窓を動かそうと試みたことも話してくれました

数センチの隙間に指を入れて思いきり力を込めて引いたり、その隙間から中のレバーに紐のようなものを引っ掛けてレバーを回そうとしたり、、、それでもどうにもならなかったと

中に赤ちゃんがいるので、早く何とかしてほしいと

我々と話している間にも、赤ちゃんが部屋のケーブルをいじり始めたようで、外から何度も「ダメ!ダメ!」と叫んでいました

同じ母親として、彼女の気持ちが痛いほど理解できました

私 :私のスマホを使って、ご主人に連絡してみますか?

女性:いえ、番号を覚えていません

残念な回答でしたが、私自身も夫の番号を記憶していないので、大いに納得できました

私 :たまに清掃に来るコンシェルジュに連絡してみますか?

と男性に提案してみました

男性:そうしてみましょう

と言って、自分のスマホに連絡先をしっかりと登録していた彼に脱帽でした

手際よく電話をかけてくれるも、残念ながら応答なし

私 :では、オーナーはどうでしょう?

私はオーナーなら合鍵を保管しているだろうと思って、提案してみました

男性:そうですね。連絡してみましょう

またしても、オーナーである保険会社の連絡先を登録していた彼♡

本当に頼りになります

わが家の物件を担当する男性と直接話すことはできなかったようですが、彼の説明によれば、法律により?オーナーが合鍵を持つことは禁止されてるようです

疑問は残りましたが、合鍵もないなら仕方ありません

すると、男性は

男性:もう「ロックスミス」にお願いするしかないですね。鍵をなくした時などに代わりに開けてくれる会社です。仕事柄よくお世話になるので(笑)

と言って、こちらの連絡先もしっかり登録してありました

とーっても頼りになる彼の仕事は、なんと警察官なのです!!

困ったことや怖いことがあったら、すぐに助けて〜と駆け込めると勝手に安心しています

彼は早速ロックスミスに連絡して、料金と万が一の事態(複雑すぎる鍵で開けられない場合には、扉自体を壊さざるを得ないケースもあること)について女性に説明し、彼女の了承を得られたところで手配してくれました

ロックスミスの到着が30分後ということで、最後の望みをかけて、我々は地下のガレージから彼女の住むB棟にアクセスし、玄関の鍵が開いていないか確認するも、彼女が言うとおりしっかり鍵がかかっていて、、、ただただ待つしかない状況になりました

待っている間に、彼女に

私 :何か飲み物でも持ってきましょうか?

女性:いいえ、何もいりません。あとは業者の到着を待つだけなので、もう戻ってください。どうもありがとうございました

と言われて、私は家に戻りました

その後、わが家のバルコニーから、ロックスミスが来てからの一連の動きを見ていましたが、業者の男性と警察官の彼が大きな脚立で彼女のバルコニーに上り、男性2人がかりの力を持って、ようやく固定されてしまった窓は動いたようでした

一部始終を傍観していた私は事情をすべて把握していましたが、わざわざ警察官の彼が最終報告に来てくれました

まだ20代前半というのに、真面目でしっかりしていて頼もしい限りです

彼がこの日はオフで家にいたことが何よりの救いでした

これがもし私1人だったとしたら、言葉がままならないので、各業者とのやり取りに時間がかかったはずですし、こんなにポンポンと解決策が浮かぶことはなかったにちがいありません

経験豊富な彼がいてくれて、本当によかった!!

この日、プチのんびりコーヒータイムはお預けとなってしまいましたが、この一件で、私自身もバルコニーに出る際にはこれまで以上に注意しようと思うようになりました

どんな経験も気づきや学びにつながると、再確認する出来事となりました