Lausanner from Tokyo

スイス、ローザンヌでの家族生活、子育て、夫のEPFL留学、障がいのある人のことなど、リアルな情報を発信します

息子、スイス初の予防接種のこと

息子にとって予防接種を受けることは、彼が小さい頃からずっと苦労の連続です

まだ体が小さい時は、何とかなっていました

看護師さん数人で息子の体を押さえて、その間にサッと打ってもらうことが常でしたが、それで何とかやり過ごすことができていました

私は当然、そのたびに心が痛みましたが、仕方のないことだと思っていました

そうするしか他ないのだから、、、と自分に言い聞かせていました

しかし、ある出来事をきっかけに大きく考えが変わることになります

予防接種でかかりつけ小児科を訪れる機会が続いた後、ある日発熱で受診しようとすると、クリニックに到着するなり不安な時に出る大きな声が出始めて、待合室でも体を前後に揺すって不安を隠せない様子が見えました

その後は診察室に入ることで精一杯、、、先生が自分の近くに寄ること自体を嫌い、聴診器を当てること、喉の奥を見ること等すべてを拒みました

幸いなことに、息子のことをよく知っている先生だったので、細かく診察することなく「いつもの一般的な風邪薬を出しておきますね」と言って、処方箋を出してくれました

が、息子の姿を見てこのままではいけないと危機感を覚え、この日を境に予防接種専用のクリニックを持とうと思うようになりました

ちょうど、このときロゼレムという薬(昨夏に中止しています)を飲み始めて1年が経過したところで、児童精神科医から「この薬を服用している限り、年1回は血液検査を受けてほしい」と言われたタイミングでもあったので、障がい児に対する理解と経験のある小児科を紹介してもらいました

どんどん体が大きくなり、力も強くなる息子を押さえつけて、強制的に注射することはもはや不可能だと、少しずつ自らの意思で応じられるように練習を重ねていきたいと、最初に伝えました

こちらの先生方(ご夫婦共に小児科医でした)は、本当に、本当に苦労されたと思います

次の患者さんの予約時間になっても、ひたすら拒否し続ける息子

一旦失礼して、同じ日の別の時間帯に再訪問したこともありました

それでも辛抱強く付き合ってくれ、「もう押さえてやっちゃおう!」と強引に勧めることは決してありませんでした

このクリニックでトレーニングを積んでいけば、いつかできるようになるかもしれないと思っていました

しかし、スイス行きが決まりました

良いクリニックに出会えたと思っていたので、すごく残念でしたが、日本を発つ前にこの経験があったからこそ、きっと時間をかけていけばいずれできるようになると、ほんの少しだけ自信に繋がったのかもしれません

そのため、スイスでも同じように進めていこうと決めていました

 

かかりつけの小児科医から、彼女の知り合いであるMorgesの小児科医を紹介してもらい、数日後にはMorgesの医師から長いメールが届きました

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かかりつけ医が事前にどこまで息子のこと、私たちの希望について伝えたのかは分かりませんが、そのメールには、◯◯は接種済み(回数も含む)か否かという質問から、この年齢であれば◇◇も受けた方がいいという提案までつらつらと書かれており、1ショット打つだけでも不安な私にはあまりにも情報過多で過酷な内容でした

かかりつけ医との間でとりあえずはジフテリアと破傷風(GT)だけという結論に達していたのに、 改めてこれもあれもと言われてしまい、どうしたらいいか分からなくなったのです

と言うより、今回GTだけで済まないとなれば、どのように進めていくのか検討し直す必要があると思うくらい私にとっては大問題でした

いきなり数種類の同時接種は、到底無理だと思いました、、、それは息子にとっても私にとってもハードルが高すぎます

後に、私がかかりつけ医に再度意見を求めたところ判明したことですが、Morgesの医師が私宛てにこの長いメールを送った後に、医師同士で細かい話を交わしたようで、結果的に今回は当初の予定どおりGTのみ打つことになりました

私は息子の予防接種に対する恐怖やトラウマはかかりつけ医に十分伝えたので、それをMorgesの医師に情報共有してもらえるだろうと楽観的に考えていましたが、この部分は医者が入り込む範疇ではないという判断があったのだろうと思います

かかりつけ医には、これまで医者と患者の範囲をはるかに超えて、支援してきてもらいました

そこには感謝しかありません

少し長くなりましたので、この続きは次の記事でお伝えします